埼玉県が行う「大学生によるスポーツインターンシップ」 コーチングクリニック(2010年2月号)より

特別報告としての記事です。
埼玉県はスポーツ先進県ではあるものの、スポーツ指導者が不足しており、中学校での休廃部が問題になっている。
サッカー協会の会長のかかわりから、サッカーの指導者不足と同じような懸念を抱き、教育委員会が大学生を指導者として公立中学校に派遣することになった。
特にサッカー協会は浦和レッズのこともあり積極的に協力した。
当然県の事業として予算が必要で、指導者謝金も1時間当たり平均1500円支払われている。
選ばれる学生は、ライセンス所有者であったりする。
この事業がうまく回っていて、好評であるという内容です。
かなり、はしょりましたが、詳しくは本をお読みください。

このなかで私が注目したことは、単に指導者が不足しているから大学生を活用しよう、という発想ではなく、
さらに発展して、大学でスポーツをやっている選手は、将来、指導者を目指している学生もいる。
その学生に、学びの場を提供することは、いわゆる、インターンシップとなり、お互いメリットがあるということです。
このセカンドキャリア的な発想はいいなあと感じました。

一方、事業には予算がつき物です。いつまでも続くわけがないので、これが永続するシステムになればすばらしいことです。
やっぱり、必要な謝金は支払うべきだと思いますし、緊縮財政では予算が出ないだろうしと、難しいと感じました。

今、中学校のクラブ活動の顧問を積極的にやりたい先生は減ってきているし、きちんと指導できる先生も少なく、基本はボランティアになってしまう顧問について、さまざまな問題が出ています。
もっと社会全体で子どもたちを育てていくという方向に結びつけばいいのにと思ったりします。
たとえば、仕事を持っている人でも、中学校のクラブの外部指導者として活動できるように、勤務時間をその活動に振り分け、そのような活動をしている社員をもつことが会社のステータスに認められるなどのような考え方です。
そんな制度ができれば、私も活動したいと思います。