第19回神戸ウイングスタジアム サッカー指導者研修会(2014/12/23)
毎年、2回、冬の時期に兵庫県サッカー協会が一流の講師を招いて、指導者向けの研修会を無料で開催しています。
ウイングスタジアムの研修室と公園内のグラウンドを使用して、実技と講義をします。
今回は、サッカー解説者の小倉隆史さんがコーチです。
参加者は約80人です。
兵庫県サッカー協会 指導者ページ
http://www.hyogo-fa.gr.jp/sidou/index.html
案内⇒14_info_wing_1223
午前(実技)10時~12時
参加者を年齢別にグループ分け30代以下と40代でバリバリの人で4グループに分け、残りの40代と50歳以上で1グループの合計5グループのチーム分けです。ちなみに私は年寄りグループです。そりゃ、若いグループの本気度は怖いですのでケガしてしまいます。
【ウォーミングアップ】5対2
7人組で外5対中2で中の人がとったら交代
ポイント
- 止まってパスを回すのではなく、周りがどんどん動く
- 本当は4対2
- 周りは止まらないように、中2人はコミュニケーション
- 1個のボールを4人で回し、残りの1人が中に入っていくパターンも
- 海外では真ん中が馬鹿にされるので必死になる
ロングパス
30mぐらいの距離でキックしてパスをする
高いボールではなくライナーのボールを蹴る
インステップはミスが多い、正確に蹴ること
ポイント
- フルスイングではなく、ミートが大切
- しっかり当てないと前に飛ばない
- インステップで上げてしまうとダメ
- ひざから下のインパクト
- 蹴り始めたときには、どこに飛ぶかわかる
- 小学校高学年からできる
- 日本人は丸いボールがどう動くか分からない
- インステップだと動きが良くわかる(失敗したときも)
⇒シュートに展開していく
コンビネーションからのシュート
中央突破(この程度のオーガナイズイラストしか作れませんでした)
ポイント
- カットインで、ぎりぎりを通す
- もっと中央に寄る
- 受け手から動いてボールをもらう
- ボールが来なかったらオフサイドになる
- 日本人は形を使用とするが、状況に応じて変化させる
足元に蹴るのではなく、スペースへパスする=走るところに蹴る
- 難しいが、オランダでは10歳から落とし込んでいる
- 中央突破のイメージ
- ⇒バリエーションとして、ワイドからクロス
4対4+GK(ミニゲーム)
プレシャーがかかったら、ワイドに展開するのではなく、サポートに回る
ゲーム(3分)5対5+GK
小倉さんがチームに入り一緒にゲーム
※私も1試合参加。小倉さんと同じチーム
パスミスしたら、「そこじゃない~」、シュートミスすると「しっかりボール見て」と指導されました。
3分でも、気持ちは動いてるんですが、太ももがパンパンになって、言うことを聞いてくれませんでした。
写真撮影が禁止になっていましたが、チーム写真だけOKでしたので、チームごとに小倉さんも加わっての記念写真です
実技感想
メニューが単純で分かりやすかったので、楽しく参加できました。
今回のメニューのポイントがとても勉強になりました。
午後(講義・ディスカッション)13時30分~15時
テーマ「日本サッカーの4つの課題を克服するために育成年代の指導者として、成すべきこと」について
- 1対1の攻防~ボディコンタクトの強さ/タフネス
- ゴールへ向かうプレー
- ボックス近辺での攻防
- チャンスを感じる/自分で判断してリスクを冒す勇気
パネラー
- 小倉隆史
- 昌子力(県技術委員長)
- 鈴木義章(県技術委員会指導者養成部長)
- 市毛朱人(県13FA技術委員長チーフ)
メモ
- U-17,19が今年はアジアを突破できなかった
育成の方向性が今後議論される - 今回は一歩先駆けてディスカッション
- フェアプレー賞を取るのが目的ではなく勝つのが目的⇒フェアにボールをとる
- 1対1で弱いのは、闘争心理の欠如にある。日本人はルールを守る。
- 最初のUP直後からバチバチ動かす
- 子どもの1対1がぬるい。
- 体をぶつけ合いながら、フェアプレー・リスペクトを学べるのがサッカーだが、教育現場ではそう思われていない
- オランダでは、ゾーンで寄せたらおこられた。1対1が基本
- 日本は速いのではなく忙しくやっているだけ⇒言われたことをやっているだけ
- 個と組織(協調性)は対極
- 日本人はボディコンタクトが弱い代わりに、クイックネスなどの能力を生かす
- ミニゲームではボールを持ってもゴールを狙わない
- 日本の体育は道から入る⇒目的ではなく、形・型から入る⇒これをやめたら、いい選手が出てきた
- ポゼッションに寄りすぎているのでは
- 言ったことをまじめにするのが日本人で、いいところでもあり、弱点でもある
- サッカーは何をするのか?⇒ゴールする、100回ボールを回すのではない
- スペインやイタリアでは、ディフェンスに当たってゴールに入った⇒単語がある、日本にはなく文章になる⇒日本の文化が浅い
- なぜ、8人制にしたのか?⇒型から入るのではなく、現象を捉える
- 練習では、とめる・蹴るよりも先にシュート練習をする⇒反復練習・シチュエーションを考える
- 今日の実技では、サイドにパスを出すが精度が悪い、Jリーグでも同じ、イングランドではピンポイント
- ボックスでの攻防では、もう一歩寄せれるか?⇒奪いにいくディフェンスを⇒削るだけのディフェンスではなく奪うディフェンスを⇒奪える距離感でいく⇒抜かれるのが怖い
資料
当日配布資料のPDFファイルはこちらです→261223